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【アウトソーシングほっとニュース】 「はたらく」情報が見やすく、使いやすく ―「みんなの労働ナビ」開設について―

 


近年、「はたらく」に関する情報は大きく増えており、多角的な情報をもとに、自身のキャリアを考えることが当たり前になってきました。
こうした中、厚生労働省は、分散している労働関連情報を整理し、利用しやすくする取組を進めています。
本記事では、「みんなの労働ナビ」の開設と関連サービスの見直し内容を整理し、人事労務実務への影響を解説します。

1.背景

 これまで、職業情報、求人情報、職場環境に関するデータは、それぞれ異なるサイトで提供されており、必要な情報をまとめて把握することが難しい状況にありました。
例えば仕事内容は「職業情報サイト」、求人条件は「ハローワーク」、職場環境は「しょくばらぼ」といったように情報が分かれており、比較検討には一定の手間がかかっていました。
今回の取組は、このような情報の分散を解消し、利用者が目的に応じて必要な情報にたどり着きやすくすることを目的としています。

2.「みんなの労働ナビ」の概要

 厚生労働省は、労働に関する情報の入口となるポータルサイト「みんなの労働ナビ」を開設しました。
このサイトでは、

  • 職業や仕事内容
  • スキル習得や能力開発
  • 労働関係の制度や法律
  • 求人や賃金に関するデータ

 といった情報を、目的に応じてまとめて確認することができます。
これまでのように複数のサイトを行き来する必要が減るため、情報収集の初動がスムーズになる点が特徴です。

3.既存サービスの見直し内容 

(1)職業情報提供サイト(job tag)

「job tag」は、500以上の職業について仕事内容や必要スキルを整理したサイトです。
今回の見直しでは、

  • 保存機能(ユーザー登録)の追加
  • 職業情報の追加(新たに15職種)

 が行われました。
企業の立場から見ると、ここで示されている職業内容は、求職者が一般的な基準として参照する可能性があります。自社の求人内容と大きなズレがないか確認しておくことが重要です。

(2)職場情報総合サイト(しょくばらぼ)

 「しょくばらぼ」は、企業の働きやすさや各種取組を確認できるサイトです。
今回の見直しでは、

  • 検索条件や検索結果の保存機能

 が追加されました。
求職者が複数企業を比較しやすくなるため、「年間休日」「育児制度」「離職率」などの情報は、これまで以上に見られるポイントになります。

(3)ハローワークインターネットサービス

 月間約8,500万件のアクセスがある同サービスについても、スマートフォン利用を前提とした見直しが行われています。

  •   画面の見やすさの改善
  • 「かんたん検索」機能の追加
  • 「特集求人」機能の追加

 スマートフォンでの検索がしやすくなることで、求人票の閲覧機会は今後さらに増えることが見込まれます。

4.企業に求められる対応

 今回の見直しにより、求職者は複数の情報を見比べながら企業を選ぶことが容易になります。
そのため、企業には次のような対応が重要になります。

  • 職務内容や必要なスキルを明確にする
  • 求人票の内容を具体的に記載する
  • 公開情報と実際の運用にズレがないか確認する

 特に重要なのは、情報の具体性とわかりやすさです。
例えば「やりがいのある仕事」といった抽象的な表現だけでは、他社との違いが伝わりにくくなります。業務内容や担当件数、1日の流れなどを具体的に示すことで、求職者が仕事内容をイメージしやすくなります。

5.働く側の活用方法

働く側にとっては、複数の情報を組み合わせて確認できる点が大きなメリットです。
例えば、

  • job tagで仕事内容を確認
  • 賃金データで相場を把握
  • しょくばらぼで職場環境を確認

といった形で情報収集を進めることができます。
これにより、入社後のギャップを減らし、自分に合った選択がしやすくなります。

6.実務への影響

今回の取組により、求職者が情報を把握しやすくなることから、採用実務にも次のような変化が生じる可能性があります。

  • 求職者が事前に多くの情報を把握したうえで応募するケースの増加
  • 求人票や説明内容の精度がこれまで以上に重視される傾向
  • 他社との比較を前提とした応募判断の広がり

 実務的には、求人票の具体性が応募数や応募者の質に影響する場面が増えることも考えられます。
また、公開情報と実態に差がある場合には、応募辞退や早期離職につながる可能性があるため、情報の整合性を保つことが重要です。

7.社労士法人としての支援

 本取組を踏まえ、次のような支援が有効です。

  • 求人票・募集要項の点検
  • 職務内容の整理や職務記述書の整備
  • 公開情報と実際の運用のすり合わせ
  • 処遇や制度の見直し
  • 採用時の説明内容についての確認・改善

 第三者の視点で情報のわかりやすさや整合性を確認することは、実務上有効な対応といえます。

■ 実務チェックポイント

☑ 業務内容は具体的に記載されていますか
☑ 賃金や労働条件は誤解のない表現になっていますか
☑ 公開情報と実態に違いはありませんか
☑ 他社と比較された際に説明できる内容になっていますか

8.まとめ 

今回の取組は、「はたらく」に関する情報をまとめて確認できるようにするものであり、求職者・企業の双方に影響があります。
企業にとっては、「何を出すか」に加えて「どう伝えるか」が重要になります。情報の伝え方によって、応募の集まり方や入社後の定着にも差が生じます。
働く側にとっても、複数の情報をもとに判断できる環境が整いつつあり、より納得感のあるキャリア選択が可能になります。

出典元:厚生労働省「みんなの労働ナビ」


この記事を書いたのは・・・

社会保険労務士法人エスネットワークス                  社会保険労務士 T.Y                          レストランでの接客から人事労務の世界へ転身しました。難しくなりがちな労務の話も身近に感じてもらえるようにお届けしていきます。

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