【アウトソーシングほっとニュース】従業員50人未満の会社も対象に ストレスチェック制度をやさしく解説

昨年5月に改正労働安全衛生法が公布され、これまで「努力義務」だった従業員50人未満の事業場にも、ストレスチェックの実施が義務化されることになりました。厚生労働省は令和8年2月、小規模事業場向けの実施マニュアルを公表。本記事では、制度の概要と準備のポイントをわかりやすく解説します。
そもそもストレスチェックとは?
ストレスチェックとは、従業員のメンタルヘルス不調を未然に防ぐための仕組みです。ストレスに関する質問票に従業員が記入し、自分のストレスがどのような状態にあるかを調べる簡単な検査です。
検査の結果は外部機関から直接本人に届きます。高ストレスと判定された方が希望すれば、医師による面接指導を受けることができます。また、職場全体のデータを集計・分析(集団分析)して、職場環境の改善にも役立てます。
【施行日について】
義務化の施行日は「公布後3年以内に政令で定める」とされています。具体的な日程は今後公表されますが、準備には時間がかかるため、早めに動き始めることをお勧めします。
義務化の施行日は「公布後3年以内に政令で定める」とされています。具体的な日程は今後公表されますが、準備には時間がかかるため、早めに動き始めることをお勧めします。
実施の流れ(5ステップ)
1
準備:方針を決めて従業員に伝える。社内ルールを作成・周知する
↓
2
外部機関を選ぶ:検査を委託するストレスチェックベンダーを比較・選定・契約する(小規模事業場では外部委託が推奨)
↓
3
検査を実施:年1回、質問票を配布・回収。結果は外部機関から直接本人に通知される
↓
4
高ストレス者への対応:希望者に医師との面接を手配。医師の意見を踏まえて就業上の配慮を行う
↓
5
職場環境の改善:集団分析の結果をもとに、職場のストレス要因を減らす取組を行う(努力義務)
↓
メンタルヘルス不調の未然防止
外部委託先を選ぶときの5つのチェックポイント
ストレスチェックベンダーに依頼する前に「サービス内容事前説明書」を提出してもらい、複数社を比較しましょう。
✓実施体制:医師・保健師など必要な資格を持つ「実施者」がいるか
✓実施方法:紙・ウェブなど自社に合った方法が選べるか。高ストレス者の選定方法は妥当か
✓料金体系:集団分析・面接指導がオプション(追加料金)か標準サービスかを確認
✓面接指導:医師面接の依頼先があるか。「地域産業保健センター(地産保)」の活用提案があるか
✓情報管理:プライバシーマーク等の認証があるか。データの保存・セキュリティ体制は十分か
従業員への3つの約束
「会社にばれる」「不利益を受ける」という不安があると、従業員は正直に答えられません。以下の3点を丁寧に伝えることが制度成功のカギです。
✓結果は本人だけに届きます:外部機関から直接本人に通知。本人の同意なく会社が結果を見ることはできません
✓不利益は一切ありません:受けなかった・高ストレスだった・面接を申し出たことを理由に、配置・昇進・評価で不利益な扱いをすることは法律で禁止されています
✓病気の発見が目的ではありません:自分のストレスに気づくためのもの。精神疾患の診断・選別を目的とした制度ではありません
やってはいけないこと・やってよいこと
禁止されていること
✕未受検を理由に評価を下げる・叱る
✕高ストレスを理由に配置転換・降格させる
✕面接を申し出た従業員を解雇・雇い止めする
✕就業規則で受検を義務化し、懲戒処分とする
✕本人の同意なく個人の結果を閲覧する
✕医師に診断名などの詳細情報を求める
してよいこと・望ましいこと
○「受けてほしい」と声をかける(強制はNG)
○業務時間中に受検できる時間を確保する
○面接指導を就業時間内に設定する
○医師の意見書に従って労働時間を調整する
○集団分析結果をもとに職場環境を改善する
○相談窓口の情報を全員に案内する
参照元:https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/001646587.pdf
この記事
を書いたのは・・・
社会保険労務士法人エスネットワークス
社会保険労務士K・E
労働保険事務組合での実務経験を活かし、女性ならではの視点で、相談しやすく寄り添ったサポートを心がけています。
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