【アウトソーシングほっとニュース】11月は「しわ寄せ」防止キャンペーン月間」です

11月は「『しわ寄せ』防止キャンペーン月間」です。厚生労働省は、中小企業庁および公正取引委員会と連携し、毎年11月を「しわ寄せ」防止キャンペーン月間として設定しています。
これは、大企業の働き方改革が、下請けを含む中小企業に業務量・時間において不均衡な影響を与える状況~いわゆる「しわ寄せ」~を防止し、持続可能な取引と働き方を支えるための集中周知・啓発活動です。
キャンペーンの背景と目的
・背景:働き方改革により大企業で時間外労働の削減が進むなか、短納期発注、急な仕様変更、荷待ちなどが常態化し、中小企業・下請業者に過剰な負担(しわ寄せ)が生じています。
・目的:中小企業が自社の働き方改革を混乱なく進められるよう、大企業・親事業者にも適切な配慮を促し、公正で円滑な取引環境の確保を図ることを主眼としています。
主な取組内容(2025年度)
①ポスター・リーフレット等の周知啓発
所管省庁や都道府県、労使団体を通じた掲示・配布の強化および特設サイト・オンライン広告による広報展開。
②行政機関・労働局による直接訪問・要請
都道府県労働局が、取引実態で「しわ寄せ」の懸念がある大企業等へ集中訪問し、適正な取引と配慮を要請。
③下請法・労働時間法に基づく指導・通報体制
短納期発注などが下請法や労働基準法関連で問題と認められる場合は、関係機関への通報・調査・指導を実施。
④「下請かけこみ寺」等の相談支援窓口の活用促進
中小企業が取引上の不当事例に直面した際、専門家による価格交渉支援や紛争解決支援を受けられる体制を紹介。
中小企業の事業主様へ
さいごに
11月は「しわ寄せ」防止キャンペーン月間です。中小企業の皆様が安心して働き方改革に取り組み続けられるよう、行政による啓発・支援が強化されます。公正な取引と健全な働き方を守るため、周知資料の確認と相談体制の活用をぜひご検討ください。
この記事を書いたのは・・・

社会保険労務士法人エスネットワークス 社会保険労務士 T.Y レストランでの接客から人事労務の世界へ転身しました。難しくなりがちな労務の話も身近に感じてもらえるようにお届けしていきます。