【アウトソーシングほっとニュース】共育(トモイク)プロジェクトが始動
厚生労働省は7月4日、男性の育休取得率の底上げを図る「イクメンプロジェクト」の後継事業として、「共育(トモイク)プロジェクト」を始動すると発表しました。
「イクメン」から「トモイク」へ
「イクメンプロジェクト」は、男性が積極的に育児を行うことができるよう社会機運の醸成を図ることを目的として、平成22年度から実施してきた広報事業ですが、男性育休取得率が30%を超えたこと等も踏まえ、今年度からリニューアルし、男女が仕事と育児を両立する「共育(トモイク)プロジェクト」を新たに立ち上げました。
新プロジェクトでは、引き続き「男性育休は当たり前」になる社会の実現に向けて育児休業の取得促進に取り組みますが、これに加え、依然として女性に家事・育児の負担が偏っている状況にあることから、育児休業取得を男女の家事・育児分担の見直しの具体的な「きっかけ」につなげていくとともに、男性の家事・育児参画を阻害している職場の「働き方」の見直しや長時間労働の是正などを推進していくとしています。
特に、”企業”へのアプローチを主軸に、雇用環境・職場風土の改善等、多くの企業が「共育て」しやすい環境作りに積極的に取り組めるよう、普及啓発活動といった働きかけをメインに展開していくこととしています。
9月ごろにホームページを公開し、共育しやすい職場づくりに向け、企業が参考にできるマニュアルや、先進的な取り組みを紹介した事例集などを掲載するとともに、企業向けのセミナー・シンポジウムを開催し、柔軟な働き方の導入や長時間労働の是正などを呼び掛けていくとのことです。
新プロジェクトの概要
プロジェクト名:共育(トモイク)プロジェクト~職場も家庭も脱ワンオペ。「共に育てる」に取り組める社会へ。~
今後予定している活動:
●企業向けセミナー・シンポジウムの実施
●企業版両親学校の取組促進(研修資料や動画の作成・配信、タスクシェアの見える化の推進等)
●若年層向け意識調査・結果発表記者会見の実施
●個人・若年層向けオンラインセミナーの実施(男性の育休取得をきっかけとした家庭内の家事・育児分担や働き方の見直し、タスクシェアの推進等)
●「共育(トモイク)の推進」に向けたコンテンツの配信(共育(トモイク)プロジェクト公式サイトを開設し、投稿型コンテンツで職場・家庭内における「共育(トモイク)」のヒントを配信等)
など
この記事を書いたのは・・・
社会保険労務士法人エスネットワークス
特定社会保険労務士M・K
事業会社での人事労務キャリアを活かし、クライアントの労務顧問を務めている。労働法をめぐる人と組織に焦点を当てる「生きた法」の実践をモットーとし、社会保険労務士の立場からセミナーや講演を通して、企業に“予防労務”の重要性を呼び掛けている。日本産業保健法学会会員