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【アウトソーシングほっとニュース】和歌山労基署が「労働基準法等チェックリスト」を作成 41項目で自主点検を呼びかけ



















和歌山労基署が「労働基準法等チェックリスト」を作成 41項目で自主点検を呼びかけ

和歌山労働基準監督署は、事業場が自ら労働基準法などの守るべきルールを点検できる「労働基準法等チェックリスト」を作成しました。割増賃金(残業代など、通常の賃金に上乗せして支払う賃金)の計算方法や、各種協定を届け出る際の注意点など、41項目の確認を求める内容です。

このチェックリストは、36協定(時間外労働・休日労働に関する協定届)や就業規則の未届けが疑われる事業場に対し、働き方改革推進支援センターの紹介リーフレットなどとあわせて送付されるもので、送付先は約300事業場にのぼるとされています。

1.なぜチェックリストが作られたのか

和歌山労基署には、割増賃金を計算するときに各種手当をどう扱えばよいか、始業時間より前にタイムカードを打刻した場合の時間を労働時間としてカウントするのか、といった相談が会社側・労働者側の双方から数多く寄せられているそうです。

こうした背景から、監督署が個別に指導する前に、まずは各事業場が自主的に法令遵守の状況を確認できるようにとの狙いで、今回のチェックリストが作成されました。

2.チェックリストの主な内容

チェックリストは「定義等」「一般労働条件等」「労働時間適正把握・割増賃金等」「長時間労働対策等」「健康診断等」の分野に分かれており、主に次のような項目が並んでいます。

▼ 労働条件に関する主な確認項目
・労働契約を結ぶときに、契約期間・就業場所・賃金・退職などの労働条件を書面等で明示しているか
・賃金を通貨で、直接労働者に、全額を、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払っているか
・最低賃金額以上の賃金を支払っているか
・雇入れの日から6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に年次有給休暇を与えているか
・年次有給休暇が10日以上付与される労働者に、年5日の年次有給休暇を取得させているか
▼ 労働時間・割増賃金に関する主な確認項目
・タイムカード、ICカード、PCの使用時間の記録などの客観的な記録をもとに、始業・終業時刻を確認・記録しているか
・1日の労働時間について、1分単位で(日々の端数を切り捨てずに)労働時間を集計しているか
・割増賃金の単価を計算するとき、家族手当・通勤手当・住宅手当など法律で除外できる手当を除き、全ての手当を計算に含めているか
・時間外労働(1日8時間・1週40時間超)に25%以上、月60時間を超える時間外労働に50%以上、法定休日労働に35%以上、深夜労働(22時〜5時)に25%以上の割増賃金を支払っているか
▼ 長時間労働対策・健康管理に関する主な確認項目
・時間外労働や休日労働をさせる場合、あらかじめ36協定を所轄労働基準監督署へ届け出ているか
・時間外労働の上限(原則として月45時間・年360時間)を守っているか。特別条項がある場合でも、時間外労働は年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計は月100時間未満、時間外労働と休日労働の合計の2〜6か月平均が全て1か月当たり80時間以内、という上限を守っているか
・賃金台帳、タイムカード等の労働関係に関する書類について、5年間(当面3年間)保存しているか
・常時使用する労働者に対して、雇い入れ時および1年以内に1回、健康診断を実施しているか
・健康診断の費用を事業者が負担しているか
3.よくある誤解にも注意

チェックリストには、実務で間違えやすいポイントも盛り込まれています。たとえば次のような点です。

■ 割増賃金の計算から除外できる手当は限られている
割増賃金の単価計算から除外できるのは、家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時に支払われた賃金、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金の7種類のみで(労働基準法第37条第5項、労働基準法施行規則第21条)、それ以外の手当は原則として計算に含める必要があります。「手当だから残業代の計算に入れなくてよい」というわけではありません。
また、除外できるかどうかは手当の「名称」ではなく「実態」で判断されます。たとえば「住宅手当」という名前であっても、住宅にかかる費用と関係なく全員に一律で支給しているような場合は、除外できず計算に含めなければなりません。
■ 「課長」「係長」なら残業代を払わなくてよい、とは限らない
時間外手当の支払いが不要となる「管理監督者」と認められるには、経営者と一体的な立場で仕事をしていること、出社・退社や勤務時間について厳格な制限を受けていないこと、その地位にふさわしい待遇がなされていることといった要件を満たす必要があります。役職名だけでは判断できません。
■ 労働時間は1分単位で集計する
日々の労働時間の端数を切り捨てて集計することは認められていません。
4.すべての会社にとって「自社点検」のよい機会に

今回のチェックリストは和歌山労基署が作成したものですが、内容は労働基準法など全国共通のルールに基づいており、どの地域の会社にとっても自社の労務管理を見直すための有用なツールです。

労働基準法は、派遣、パート、有期契約、18歳未満、外国人、障がい者等の名称を問わず、全ての労働者に適用されます。また、労働基準法は取締法規であり、法違反は罰則(拘禁刑又は罰金)の対象となります。「知らなかった」では済まされない分野だからこそ、チェックリストを活用した定期的な自主点検をおすすめします。

チェックリストの本文は、和歌山労働局のホームページで公開されています。

▶ 参照:労働基準法等チェックリスト(和歌山労働局)

労務管理のチェック・見直しは当法人にお任せください
「チェックリストを見たが、自社が要件を満たしているか判断がつかない」「就業規則や36協定の届出、割増賃金の計算方法に不安がある」という場合は、専門家による確認が安心です。就業規則の作成・見直し、労働時間管理、割増賃金の計算方法の点検など、労務管理全般についてサポートいたします。ご相談は当法人へ。
この記事を書いたのは・・・

社会保険労務士法人エスネットワークス
社会保険労務士K・E

労働保険事務組合での実務経験を活かし、女性ならではの視点で、相談しやすく寄り添ったサポートを心がけています。


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